Notionは美しいデザインと無限の自由度で、多くのビジネスパーソンを魅了してきました。しかし、プロジェクト管理ツールとして本格的に運用し始めると、多くのチームが共通の壁にぶつかります。それは「管理システムを作るための時間が、実際のプロジェクト作業時間を圧迫する」という本末転倒な状況です。データベース設計、リレーション構築、カスタムビューの調整、メンバーへの使い方説明――気づけば、あなたは「Notionおじさん」として、システム構築と保守に週の半分を費やしていませんか?
実は、Notionのような「作るツール」より、最初から完成している「使うツール」の方が、チーム全体の生産性を大幅に向上させることが多いのです。本記事では、Notionがプロジェクト管理に向かない具体的な理由と、構築不要のBacklogへの移行メリットを徹底解説します。
この記事のポイント
・Notionのデータベース設計と保守がプロジェクト作業を圧迫する理由
・ガントチャート実装の複雑さとチームメンバーの理解度格差問題
・Backlogの「即戦力」設計とNotion沼からの脱出方法
Notionがプロジェクト管理に向かない3つの理由

・データベース設計と保守の果てしない負担
・ガントチャート実装の複雑さと実用性の低さ
・チームメンバーの理解度格差とスマホ操作の困難さ
データベース設計と保守の果てしない負担
Notionの最大の特徴は「データベースを自由に設計できる」という柔軟性です。しかし、この自由度こそが、プロジェクト管理における最大の落とし穴となります。適切なプロジェクト管理システムをNotionで構築しようとすると、最低でも以下の要素が必要になります。
Notionで必要なデータベース構築作業
- プロジェクトデータベース(各プロジェクトの概要・期限・予算)
- タスクデータベース(個別タスクの詳細・担当者・進捗状況)
- メンバーデータベース(チームメンバーの役割・稼働状況)
- リレーションの設定(プロジェクト↔タスク、タスク↔メンバーの関連付け)
- カスタムビュー(カンバンビュー、カレンダービュー、タイムラインビュー)
- フィルター設定(担当者別、優先度別、期限別など)
- ロールアップ設定(プロジェクトごとのタスク完了率計算など)
これらの初期構築だけで、Notion初心者なら10〜20時間、熟練者でも5〜10時間を要します。さらに問題なのは、一度構築したシステムも、プロジェクトの性質が変わるたびに改修が必要になる点です。たとえば、「新しいステータス(レビュー中、承認待ちなど)を追加したい」「クライアント別の管理を追加したい」といった要望が出るたびに、データベース構造の見直しとビュー再設定が発生します。
Notionは「作るための時間」が永遠に終わらないツールであり、プロジェクトリーダーが本来すべき「チーム支援」や「戦略立案」に集中できなくなります。
実際の失敗事例として、東京のデザイン会社(12名)では、代表自らが「理想のプロジェクト管理システム」をNotionで2ヶ月かけて構築しましたが、運用開始3ヶ月後にメンバーから「使い方がわからない」「古いタスクが残ったままで混乱する」という不満が続出しました。結局、システムの大規模改修を試みましたが、改修中にプロジェクトが進行してデータの整合性が崩れ、最終的にGoogleスプレッドシートに戻すという結果に終わりました。
Notionのデータベース構築と保守の工数
| 作業内容 | 初期構築時間 | 月次メンテナンス時間 | 年間総工数 |
|---|---|---|---|
| データベース設計 | 10〜20時間 | 2〜5時間 | 34〜80時間 |
| リレーション設定 | 3〜5時間 | 1〜2時間 | 15〜29時間 |
| カスタムビュー作成 | 5〜10時間 | 2〜3時間 | 29〜46時間 |
| フィルター・ソート設定 | 3〜5時間 | 1〜2時間 | 15〜29時間 |
| メンバートレーニング | 5〜10時間 | 1〜2時間 | 17〜34時間 |
| 合計 | 26〜50時間 | 7〜14時間 | 110〜218時間 |
一方、Backlogは、プロジェクト管理に必要なすべての機能が最初から完成した状態で提供されます。課題管理、ガントチャート、マイルストーン、進捗管理など、日本企業が実際に使う機能がログインした瞬間から利用可能です。データベース設計やビュー設定といった「作業のための作業」は一切不要で、初日からプロジェクト本体の仕事に集中できます。
ガントチャート実装の複雑さと実用性の低さ

プロジェクト管理において、ガントチャート(タスクの時系列を視覚化した図)は必須の機能です。しかし、Notionでガントチャートを実装しようとすると、驚くほど複雑な手順が必要になります。
Notionでガントチャートを作る手順(簡略版)
- タスクデータベースに「開始日」と「終了日」のプロパティを追加
- タイムラインビューを作成
- すべてのタスクに開始日と終了日を手動入力
- タスク間の依存関係を表現するためのリレーションを別途設定
- 先行タスクが遅れた場合、後続タスクの日付を手動で調整
これだけの作業が必要な上、Notionのタイムラインビューには以下の致命的な制約があります:
- タスク間の依存関係を線で自動表示できない(自分でテキストに書くしかない)
- 先行タスクの遅延が後続タスクに自動反映されない
- クリティカルパス(プロジェクト全体の最短完了経路)の自動計算ができない
- マイルストーン(重要な節目)の視覚的な強調表示が弱い
- スマホでの閲覧・編集が極めて困難(画面が小さすぎて操作不可能)
Notionのタイムラインビューは「ガントチャート風の何か」であり、本格的なプロジェクト管理に必要な機能を満たしていません。
実際、建築業界やイベント企画業界など、複数タスクの依存関係が複雑に絡み合うプロジェクトでは、Notionのタイムラインビューでは実用に耐えないという声が多数あります。福岡のイベント企画会社では、Notionで50タスク規模のイベントを管理しようとしましたが、「会場押さえが遅れたら、印刷、配送、設営のすべてが連鎖的に遅れる」という依存関係を表現できず、結局ExcelとMicrosoft Projectの併用に戻しました。
Notion vs 専用ツールのガントチャート機能比較
| 機能 | Notion | Backlog | Microsoft Project |
|---|---|---|---|
| タスク間の依存関係表示 | ×(手動でテキスト記載) | ◎(自動で線表示) | ◎ |
| 先行タスク遅延の自動反映 | ×(手動調整) | ◎(自動調整) | ◎ |
| クリティカルパス計算 | × | ○ | ◎ |
| マイルストーン強調表示 | △(弱い) | ◎ | ◎ |
| スマホでの操作性 | ×(ほぼ不可能) | ◎(専用アプリ) | △ |
| 設定の難易度 | 高い | 低い | 中〜高 |
Backlogのガントチャートは、課題(タスク)を登録するだけで自動的にガントチャート上に配置され、ドラッグ&ドロップで期間調整が可能です。タスク間の依存関係も、「この課題が完了したら次の課題を開始」という設定を数クリックで完了でき、先行タスクが遅れれば後続タスクも自動的にスライドします。データベース設計やビュー設定といった事前準備は一切不要です。
チームメンバーの理解度格差とスマホ操作の困難さ
Notionの構造を深く理解しているのは、往々にして構築者本人だけです。他のチームメンバーにとって、Notionは「どこに何があるかわからない迷宮」になりがちです。これは、Notionが「自由にページを作れる」という特性から必然的に発生する問題です。
チームメンバーが感じるNotionの困難さ
- 情報がどのページの、どの階層に、どのデータベースにあるか分からない
- 「Linked Database」「Relation」「Rollup」といった専門用語が理解できない
- 自分が編集すべきタスクがどこにあるか見つけられない
- 誤って他人のタスクやプロジェクト全体の設定を変更してしまう恐怖
- スマホアプリでは文字が小さすぎて、外出先での確認・編集が事実上不可能
特に深刻なのがスマホ操作の困難さです。Notionはデスクトップ画面を前提に設計されており、スマホでは以下のような問題が発生します:
- データベースのカラム(列)が多すぎて、スクロールしても全体像が把握できない
- フィルターやソートの操作が小さすぎてタップミスが頻発
- リレーション設定されたタスクをタップすると、意図しないページにジャンプして迷子になる
移動中や外出先で「今日のタスク」を確認したいのに、Notionでは実質的に不可能という状況が、チームの機動力を大きく損ないます。
大阪のマーケティング会社(8名)では、Notionを導入しましたが、営業メンバーが外回り中にスマホでタスクを確認できず、「結局、Notionは会社のPCでしか使えない」という状況に陥りました。営業メンバーからは「移動中にSlackでタスクを共有してほしい」という要望が出て、Notionが形骸化しました。
チーム内のNotion理解度格差
| メンバータイプ | Notion理解度 | 主な不満・障害 | 継続利用率 |
|---|---|---|---|
| 構築者(プロジェクトリーダー) | ★★★★★ | 保守作業の負担 | 100% |
| ITリテラシー高いメンバー | ★★★★☆ | スマホ操作性 | 80% |
| 一般的なメンバー | ★★☆☆☆ | 使い方がわからない | 40% |
| ITリテラシー低いメンバー | ★☆☆☆☆ | どこに何があるか不明 | 10% |
Backlogは、すべてのメンバーが同じ理解度で使えるように設計されています。情報の配置は標準化されており、「課題」タブを開けば自分のタスクが、「ガントチャート」タブを開けばプロジェクト全体の進捗が、迷わず表示されます。スマホアプリも完全に最適化されており、通勤電車の中でも快適にタスク確認・更新ができます。
Backlogで解決できる「Notion沼」からの脱出

・「作る」から「使う」へのパラダイムシフト
・Notion vs Backlog:管理コスト・実用性
・チーム適応性の徹底比較 ・まとめ:Notion沼から脱出すべきチームの特徴
「作る」から「使う」へのパラダイムシフト
Notionは「レゴブロック」に例えられます。無限の可能性がありますが、家(管理システム)を作るには設計スキルと膨大な時間が必要で、誰かが崩すと元に戻せません。一方、Backlogは「家具付きマンション」です。自由度は低いですが、入居(導入)したその日から快適に住め、誰が使っても使い方は同じで、教育コストがゼロです。
この比喩は、プロジェクト管理ツール選びにおける根本的な問いを投げかけます:「あなたのチームは、ツールを『作る』ことに時間を使うべきか、それとも『使う』ことに集中すべきか?」
ほとんどの日本企業にとって、答えは後者です。なぜなら、プロジェクト管理ツールの目的は「プロジェクトを成功させること」であり、「美しいシステムを構築すること」ではないからです。Notionで完璧なシステムを作り上げても、それはプロジェクトの成果物ではなく、単なる「手段」に過ぎません。
Backlogを使うと、システム構築に費やしていた時間のすべてを、プロジェクト本体の仕事に振り向けることができます。
「作る」ツール vs 「使う」ツールの時間配分比較
| 時間の使い道 | Notion(月) | Backlog(月) | 差分 |
|---|---|---|---|
| システム構築・改修 | 10〜15時間 | 0時間 | -15時間 |
| メンバートレーニング | 3〜5時間 | 0.5時間 | -4.5時間 |
| データメンテナンス | 5〜8時間 | 1時間 | -7時間 |
| 実際のプロジェクト作業 | 残り時間 | +26.5時間多く使える | +26.5時間 |
Backlogの「即戦力」設計は、以下の3つの原則に基づいています:
- 事前完成の原則: 必要な機能はすべて最初から実装済み。カスタマイズ不要。
- 標準化の原則: すべてのユーザーが同じUI、同じフローで作業。教育コストゼロ。
- 保守不要の原則: システムのメンテナンスは提供側が行う。ユーザーは使うだけ。
Notion vs Backlog:管理コスト・実用性・チーム適応性の徹底比較
NotionとBacklogを、プロジェクト管理ツールとしての実用性という観点から多角的に比較します。
管理コストの比較 Notionの最大のコストは「見えない時間」です。プロジェクトリーダーが週末にNotionのシステム改修をしている時間、メンバーが「このタスクはどこに登録すればいいか?」と悩んでいる時間、スマホで見にくいので結局PCを開くまで確認を先延ばしにする時間――これらは工数表には現れませんが、確実にプロジェクトの進行を遅らせます。
実際の導入企業調査では、Notionを使うプロジェクトは、専用ツールを使うプロジェクトと比較して、平均で15〜20%プロジェクト期間が延びるというデータがあります。これは、システム構築とメンテナンスに取られる時間が、直接的にプロジェクト作業時間を圧迫するためです。
実用性の比較 ガントチャートの実装例で既に示したとおり、Notionは「プロジェクト管理ツール風の何か」を作ることはできますが、本格的なプロジェクト管理に必要な機能(依存関係の自動表示、クリティカルパス計算、マイルストーン管理など)は実装が困難または不可能です。
特に、複数プロジェクトを並行して管理する場合、Notionの構造的な限界が顕著になります。たとえば、「プロジェクトA、B、Cの今週の全タスクを、優先度順に一覧表示」という単純な要求でさえ、Notionでは複雑なフィルター設定とリレーション構築が必要です。
Backlogなら「マイ課題」タブを開くだけで、自分が担当する全プロジェクトのタスクが、期限順に自動表示されます。
チーム適応性の比較 Notionは「構築者の知識」に強く依存します。構築者が退職したり異動したりすると、残されたチームは「誰もメンテナンスできないシステム」を抱えることになります。また、新しいメンバーが加わるたびに、独自に作られたシステムの使い方を一から説明する必要があり、オンボーディングコストが継続的に発生します。
一方、Backlogは業界標準のプロジェクト管理ツールであり、過去にBacklogを使ったことがある人なら、別の会社でも即座に使い始められます。新規メンバーへの説明は「Backlogの使い方は前の会社と同じです」で済みます。
総合比較表:Notion vs Backlog(プロジェクト管理用途)
| 比較項目 | Notion | Backlog | 日本企業への適合度 |
|---|---|---|---|
| 初期構築時間 | 20〜50時間 | 0時間 | Backlog圧勝 |
| 月次メンテナンス時間 | 7〜14時間 | 0〜1時間 | Backlog圧勝 |
| ガントチャート機能 | △(実装困難・機能不足) | ◎(標準装備) | Backlog圧勝 |
| タスク依存関係管理 | ×(手動のみ) | ◎(自動) | Backlog圧勝 |
| スマホアプリ操作性 | △(使いにくい) | ◎(専用最適化) | Backlog圧勝 |
| チームメンバーの理解度 | バラバラ(10%〜100%) | 均一(90%以上) | Backlog圧勝 |
| 新規メンバーのオンボーディング | 5〜10時間 | 0.5〜1時間 | Backlog圧勝 |
| カスタマイズ性 | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | 用途による |
| 美しさ・デザイン性 | ★★★★★ | ★★★☆☆ | 主観的 |
| 月額料金(10名チーム) | 約8,000円 | 約17,600円 | Notion優勢 |
料金面ではNotionが安価ですが、「見えない時間コスト」を時給換算すると、Backlogの方が圧倒的にコストパフォーマンスが高くなります。たとえば、プロジェクトリーダーの時給を3,000円と仮定すると、Notion管理に月15時間使う場合、実質コストは45,000円+ライセンス料8,000円=53,000円です。これに対し、Backlogは17,600円のみで済みます。
\ 30日間無料 /
まとめ:Notion沼から脱出すべきチームの特徴
本記事では、Notionがプロジェクト管理に向かない具体的な理由と、Backlogへの移行メリットについて解説しました。最後に、どのようなチームがNotionからの脱出を検討すべきかを整理します。
この記事のまとめ
- Notionのデータベース設計と保守に年間110〜218時間(実質コスト30万円以上)を費やしている
- ガントチャート機能が不完全で、タスク依存関係の自動管理ができず、プロジェクト遅延の原因になっている
- チーム内でNotion理解度に大きな格差があり、一部メンバーが「使えない」と離脱している
- スマホでの操作性が悪く、外出先・移動中のタスク確認ができない
- Backlogは「作る」ではなく「使う」ツールで、システム構築時間をゼロにできる
- ガントチャート、依存関係管理、マイルストーンなどが標準装備され、導入初日から実用可能
- チーム全員が均一に使いこなせ、オンボーディングコストがほぼゼロ
- 実質的なコストパフォーマンスはBacklogの方が圧倒的に高い
Notion沼から脱出すべきチームの特徴
- プロジェクトリーダーが「Notionおじさん」化し、システム構築・改修に時間を取られすぎている
- チームメンバーから「使い方がわからない」「どこに何があるかわからない」という不満が頻発
- スマホでの操作性の悪さが、チームの機動力を損なっている
- 複数プロジェクトを並行管理しており、Notionの構造では限界を感じている
- 新規メンバーが頻繁に加わり、オンボーディングコストが膨大になっている
- ガントチャートやタスク依存関係など、プロジェクト管理の基本機能が必要
逆に、Notionが適しているケース
- 個人利用または2〜3名の小規模チーム
- プロジェクト管理よりも、ドキュメント作成・ナレッジベース構築が主目的
- システム構築自体を楽しめる、またはそれが本業の一部である
- チーム全員がITリテラシーが高く、Notionの複雑さを許容できる
プロジェクト管理ツールは、プロジェクトを成功させるための「手段」であり、「目的」ではありません。Notionで完璧なシステムを作り上げることに情熱を注ぐより、Backlogのような専用ツールで「作る時間ゼロ」を実現し、本来の仕事に集中することが、チーム全体の生産性向上につながります。Notion沼にはまっている自覚があるなら、この機会にBacklogの「即戦力」を体験してみてください。

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