Jiraが自分たちのチームに合っていないことは、もう分かっている。それでも動けないのは、「移行作業がどれくらい大変か分からない」「データが消えたら誰が責任を取るのか」という不安があるからではないでしょうか。
この記事では、JiraからBacklogへ乗り換えるときに実際にやることを、移行前の準備・Jiraの解約手順・移行5ステップ・定着のコツの順で整理します。結論から言うと、移行の成否を分けるのは作業の手順そのものではなく、「並行運用の期間をどう設計するか」です。
特別なツールも、情シスの徹夜作業も必要ありません。30日間の無料トライアルの範囲内で乗り換えを完結させる、現実的な進め方を解説します。
この記事のポイント
・移行で解決すること・しないことを先に切り分ければ、社内説明で揉めない
・データ移行は「全部持っていく」より「持っていかない範囲を決める」ほうが速い
・並行運用1〜2週間を挟めば、30日トライアル内で解約まで到達できる
JiraからBacklogへ移行する前に知っておくこと

・移行で解決すること・しないこと
・移行前チェックリスト
・Jiraの解約手順とタイミング
移行で解決すること・しないこと【期待値の整理】
移行で最も多い失敗は、「ツールを変えれば全部よくなる」と期待しすぎることです。Backlogは日本国内向けに設計されたシンプルなプロジェクト管理ツールで、Jiraとは設計思想がそもそも違います。強い部分と弱い部分をあらかじめ把握しておけば、移行後に「こんなはずじゃなかった」と言われずに済みます。
| 移行で改善する項目 | 移行しても変わらない項目 | トレードオフになる項目 |
|---|---|---|
| 非エンジニアの入力率・定着率 | チーム内の運用ルールの曖昧さ | 高度なカスタムワークフローは組めない |
| 日本語UIと日本語サポート | 課題の粒度がバラバラな問題 | 複雑な自動化・スクリプト連携は弱い |
| Wiki・ガントチャートの一元管理 | 進捗を更新しないメンバーの習慣 | 外部連携アプリの数は海外製に劣る |
| ユーザー1人ごとの課金からの解放(プラン単位の定額制) | 上司のレビューが遅い問題 | エンジニア専任チームには物足りない場合がある |
Backlogはユーザー単位ではなくプラン単位の課金体系で、人が増えるたびに稟議をやり直す必要がありません(プランごとのユーザー数上限・料金は変更される場合があるため、公式サイトで最新情報をご確認ください。※2026年7月時点)。
「運用ルールの曖昧さ」はツールを変えても解決しないので、移行を機に課題の書き方だけは1行決めておくのが最短ルートです。
移行の判断で迷っている段階なら、資料を読み込むより先にBacklogの無料トライアルで実際の画面を触ってしまうほうが早く結論が出ます。30日間・全機能が使えるので、移行作業そのものをトライアル期間内で試せます。
移行前チェックリスト【データ・権限・運用ルール】
移行作業を始める前に、「何を持っていき、何を置いていくか」を決めます。ここを決めずに始めると、過去数年分の完了済み課題をすべて移そうとして作業が止まります。実務では、進行中の課題と直近の参照が必要な情報だけを移し、過去分はJiraからエクスポートしたファイルを保管しておく方式が現実的です。
| データの種類 | 移行の考え方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 進行中の課題 | 移行対象。CSVやAPIで移す | 担当者・期限の対応付けを事前に決める |
| コメント・更新履歴 | 一部のみ、または移行しない | 完全な再現は前提にしない |
| 添付ファイル | 重要なものだけ手動で移す | 容量上限をプラン仕様で確認 |
| ワークフロー履歴 | 移行しない前提で考える | 監査目的ならエクスポートを保管 |
| Confluenceの文書 | BacklogのWikiに手動で再構成 | 「今も使う文書」だけに絞る |
※Backlog側のインポート対応範囲・CSVの仕様は変更される場合があります。実際の作業前に、必ず公式ヘルプで最新仕様をご確認ください。
権限設計にも違いがあります。Jiraの細かいロール設計に慣れていると、Backlogのシンプルな権限(管理者・一般ユーザー・ゲストなど)は物足りなく感じるかもしれません。ただし中小規模のチームでは、権限が複雑であること自体が管理者の負担になっていたケースがほとんどです。
移行対象を「進行中の課題だけ」に絞れると、作業時間は数日単位から数時間単位まで一気に短縮できます。
まだJiraを続けるか迷いが残っている方は、料金・機能・使いやすさを並べて比較したJira vs Backlog徹底比較を先に読んでおくと、社内説明の材料がそろいます。
Jiraの解約手順と解約前の注意点【jira 解約方法】
Jiraの解約は、管理者権限を持つアカウントから管理画面にログインし、サブスクリプション(請求)管理の画面でプランのキャンセル操作を行う、という流れが基本です(2026年時点の管理画面での一般的な導線です。画面名やメニュー構成は変更される場合があるため、実際の操作前に公式ドキュメントをご確認ください)。
解約そのものより重要なのが、解約前にやっておくことです。
- データのエクスポートを必ず先に済ませる:解約後は管理画面にアクセスできなくなる場合があります
- 年間契約の残期間を確認する:中途解約でも残期間分は利用できるケースが一般的です
- 解約後のデータ保持期間を確認する:一定期間後に完全削除される仕様が採用されていることが多く、期間は公式サイトで要確認です
| 契約形態 | 解約のタイミング | 考え方 |
|---|---|---|
| 月額契約 | 次回請求日の前日まで | 移行完了を確認してから解約すれば無駄が出にくい |
| 年額契約 | 更新日の前に判断 | 残期間は並行運用に充てるのが合理的 |
| 無料プラン | いつでも可 | データエクスポートだけ先に実施 |
年額契約が残っているなら、慌てて解約せず「残期間をまるごと並行運用に使う」という選択が、社内の反発を最小化する一番安全な進め方です。
Backlogの無料トライアルは30日間あるため、Jiraを止める前に両方を動かして比較できます。「解約してから移行する」ではなく「移行が終わってから解約する」順番を守れば、データ消失のリスクはほぼゼロになります。
JiraからBacklogへの移行手順5ステップと定着のコツ

・移行手順5ステップ
・チームに定着させる3つのコツ
・まとめ
移行手順5ステップ【並行運用がカギ】
実際の移行は、次の5ステップで進みます。特別なスキルは不要で、担当者1人でも回せる分量です。
- Backlogの無料トライアルに登録する(30日) — クレジットカード登録なしで開始できます
- プロジェクトを作成し、運用ルールを仮決めする — 課題の書き方と担当・期限の入れ方だけ決めます
- 課題データを移行する — CSVやAPIを使って移します(対応範囲は公式ヘルプを参照してください)
- 1〜2週間の並行運用を行う — 新規課題はBacklog、進行中の課題はJiraで完了まで
- 完全切り替えとJiraの解約 — 全員がBacklogを見る状態になってから解約します
| ステップ | 所要期間の目安 | 主な担当 |
|---|---|---|
| 1. トライアル登録 | 10分 | 導入担当者 |
| 2. プロジェクト作成・ルール仮決め | 1〜2時間 | 導入担当者 |
| 3. 課題データの移行 | 半日〜1日 | 導入担当者(+情シス) |
| 4. 並行運用 | 1〜2週間 | チーム全員 |
| 5. 完全切り替え・Jira解約 | 1時間 | 導入担当者 |
合計しても、実作業は2日程度に収まります。残りはチームが慣れるための時間です。
並行運用の期間を省略して一夜で切り替えると、「前のツールのほうがよかった」という声を抑えられなくなるため、1〜2週間は必ず確保してください。
まずはステップ1から。Backlogの30日無料トライアルに登録すれば、この記事の手順をそのまま試せます。
移行後にチームへ定着させる3つのコツ
ツールの移行が失敗するのは、たいてい技術的な理由ではなく、チームが新しい画面を開かなくなるからです。定着させるコツは3つだけです。
コツ1:最初の1週間は「課題登録だけ」に絞る ガントチャートもWikiも、最初から教えないでください。「タスクを登録して、終わったら完了にする」だけに絞ると、非エンジニアの離脱がほぼ起きません。機能紹介は2週目以降で十分です。
コツ2:移行の理由を全員に共有する 「Jiraが難しかったのは、みなさんのせいではなく、ツールがエンジニア向けに作られていたからです」と最初に言葉にしておくと、移行が「前のやり方の否定」ではなくなります。ここを飛ばすと、ツールが変わっても入力しない人はやはり入力しません。
コツ3:Wikiに運用ルールを1枚だけ書く BacklogにはWikiが標準搭載されています。「課題の書き方」「担当と期限の付け方」を1ページにまとめておけば、新しく入ったメンバーへの説明もそのページを渡すだけで済みます。
最初の1週間で教える機能を絞り込むことが、結果的に3か月後の定着率を一番大きく左右します。
導入前にもう少し他社の評価を確認しておきたい方は、良い評判と悪い評判の両面をまとめたBacklogの評判・口コミもあわせてご覧ください。「使いにくい」と言われる理由の実態も整理しています。
まとめ【移行は30日トライアル内で完結できる】
- 移行で解決するのは「定着率・日本語対応・費用構造」、解決しないのは「運用ルールの曖昧さ」
- 移行対象は進行中の課題に絞る。過去分はエクスポートして保管すれば十分
- Jiraの解約は「移行が終わってから」。年額契約の残期間は並行運用に充てる
- 実作業は合計2日程度。並行運用1〜2週間を含めても30日トライアル内に収まる
- 定着のカギは、最初の1週間で教える機能を絞ること
移行を先延ばしにしている間も、Jiraの利用料と「入力されない情報の損失」は毎月発生し続けます。まずは無料トライアルで、チームの反応を確かめるところから始めてみてください。

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